songdelay

踊る!ディスコ室町のギター

言葉がめちゃくちゃデカい

コロナ禍をきっかけに、今までにも増して本を読んでいる。

ひたすら本を読んでいると、それまでの自分からは少し離れていくような感覚がある。ちょっとフザケにくくなるというか、なんでも真に受けてしまうというか。グレーバーの『ブルシット・ジョブ』を真に受けすぎて会社も辞めてしまったし。

これが、千葉雅也が『勉強の哲学』で言っていた「言語偏重の人」なのだろうか。ちゃんと勉強しているとは言い難いが、とにかく本はたくさん読んでいる。

深く勉強するとは、言語偏重の人になることである。
言語偏重の人、それは、その場にいながらもどこかに浮いているような、ノリの悪い語りをする人である。あえてノリが悪い語りの方へ。あるいは、場違いな言葉遊びの方へ。


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柴田聡子の『雑感』を聴いて、すごい歌詞や、と思った。


霧が晴れたら紺色の空に点々と星粒
給料から年金が天引かれて心底腹が立つ
腹が立つ自分でも驚くくらい
うーん腹が立つ
行けるようになったから行きたいとこに来てみただけです


ひとしきり歌詞を眺めたりリピート再生したりしているうち(これを書いている今もリピートで聴いている)、自分は音楽を聴くときに、歌詞をめちゃくちゃ重要視していることに気がついた。


バンドを始めた中高生のころ、バンドをやっていない周りの友人を指して「歌詞しか聴いていない」などと言うことがあった(そういう年頃がある)。

しかし結局のところ、それから10年以上たった自分も、歌詞ばかり聴いているのではないか。


音楽以外にも、映画は字幕ばかり読んでいる気がするし、漫画も文字ばかり追っているような気がしてくる。

映像や画像や音像より、文字が優先されているような感覚。

それに気付いて、慌てて言葉以外の情報を追いかけようとする瞬間がある。


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自分の名前に、”諒”という字が入っている。小さいころから、名前にごんべん(言)があるなあ、と思っていた。

しかし最近知ったんだけど、「京」にも意味がある。めちゃくちゃ大きい、という意味。千・万・億・兆・京、の京。めちゃくちゃ大きい魚で鯨。*1だとしたら、諒は。


言葉が気になってしまうのは、名前の呪いなんだろうか。

言葉がめちゃくちゃでかい人。



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*1:もちろん諸説あるぜ