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踊る!ディスコ室町のギター

カザフのもよう


以前こういうツイートをした。北海道平取町アイヌ資料館で見た模様と、モンゴルの土産物屋さんで買った小物入れのカザフ模様*1が似ている、という内容。どちらもチェーンステッチで、曲線の表現が似ているような。

これを覚えていたので、先週みんぱくに行ったときにアイヌとカザフのコーナーを見比べた。

左:アイヌのイタ(木製盆)、右:カザフのテーブル

やっぱり似ている! と思ったけど、違うものらしい。

帰ってからググっているときにヒットした、モンゴル西部のカザフ文化を研究されている方*2のブログに記述があった。

驚いたことに、日頃からいつもカザフ文様に触れているはずの彼らでも、いざ他の地域の曲線の文様を混ぜてみると、「これはカザフだ!」っていうんです。

アイヌもモンゴルも、特に意識せず、これもカザフだあれもカザフだ・・・
曲線で表しているものなら、なんでもカザフになりえるのかな?

でも中には、ちゃんと「カザフの文様」がわかってカザフの文様だけを指摘した人がいました。
それは私に刺繍を教えてくれた、アイナグルという人でした。

アイナは、「似てる」とは言ったものの、「この部分が違う」とか「こういう曲がり方はない」とか、きちんと説明してくれました。

www.kazakh-mongol.com


見る人が見ればわかると。

しかし共通する部分も多いし、現地の人でも見分けがつかないこともあったりして、地理的には遠く離れているけど、遠い過去には交流があったのかも……とか、そういう想像が膨らんで楽しい。


ここからは余談だけど、カザフ族の天幕は(キイズ・ウイ)というらしく、モンゴルのゲルに比べて天井が高い。

来月のモンゴル旅行では、カザフ文化も根強いバヤンウルギー県にも行く予定なので、模様もキイズ・ウイもしっかり見て来たい。

天井の棒が曲げられているのが特徴的
天井が高い
床に直火なのか? みんぱくは何度来ても見どころがあるのですごい。
こいつもいるし。

*1:モンゴルにもカザフ族が暮らしていて、刺繍の文化が残っている

*2:廣田千恵子さん。カザフ刺繍の本を出されていて、刺繍のワークショップも開催されている