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踊る!ディスコ室町のギター

山で猿を見る・タヌキのお寺へ

年末の土曜、山歩きでもしようと思ってトレイルコースへ。京都にはトレイルコースがあって、左京区の自宅から歩いてアクセスできるのだ。山道に入って木に囲まれると急に人工的な音と文字がなくなって、こういう環境が身近にあるのはうれしい。

ゆっくり歩いていると頭上から細かい木の枝がパラパラ落ちてくる箇所があって、なにごとかと思って見上げると猿が木の実を取って食べていた。落ちてくる枝を避けながらしばらく眺める。去年の同日、比叡山の登山道で遭遇したときはちょっと恐怖も感じたが、まあこれくら離れているとおもしろく見てしまう。猿はこちらを気にしない様子で食事を続けていたが、ちょっと近くから写真を撮らせてもらいたいと思って近くの斜面を登ると、さすがに逃げていった。

去年の年末は雪だったのに、今年は暖かすぎてこわい
中央の黒いのがおサル(のおしり)

ちいさな山頂まで登って、そのまま下山ルートへ。ちょっと時間があったのでいつもとちがう道から降りようと、狸谷山不動院へのルートを選ぶ。途中には鎖が降ろされている斜面があったり、半分ぶっ壊れているような足場板の橋があったり、クマの目撃情報が木に貼り付けられたりしていてスリリングである。木のあいだから見えるお寺からは太鼓の音が響いていて、なんとなく緊張感があった。

こわすぎる橋
登山道からチラチラ見えているが意外と遠い本堂

京都ではクルマのリアバンパーに貼り付けられた交通安全ステッカーでよく名前を目にする狸谷山不動院であるが、実際に足を踏み入れてみるとなかなか不思議な空間だった。山の中に建てられているデカい本堂は、そのネームバリューのわりには比較的新しく見える。解説を読むと、ルーツは古い時代にあるものの廃仏毀釈以降放置されていた期間が長く、現在のかたちになったのは1944年とわりと最近らしい。

なんで名前にタヌキが入っているのかは謎だが、境内にはいたるところにタヌキがいる。信楽(しがらき)の焼き物屋さんエリアでも大量のタヌキの置物を見ることがあるが、ここのは野外、それも山中に放置されているからコケが生えていたりして、これも迫力がある。非生物でも大量に並んでいると、ちょっと圧倒されるというか、生き物とはちがったエネルギーを発しちゃう気がする。

かつては優勝祈願に訪れた阪神タイガースを優勝に導いたこともあるらしい。ありがとう
ガンガンに開かれた目がこいつらの迫力を生んでいる
苔むしている方々もおられます