リニューアルした新風館に行ってみると、館内サインがめっちゃかっこよかった。
写真も撮ったし、せっかくなので紹介します。
シュッとした館内サインたち
金網がモチーフになっている!板状じゃないので見通しがいい。
ベッドのピクトグラムと一緒に「姉」と書かれているので一瞬びっくりしてしまうが、これはエースホテルと通りの名前(姉小路通)を表している。
「東」は東洞院通だが、矢印は方角も東を指す。
天井の案内板も金網。
しかし埃がつくと掃除が大変かもしれませんな。
デジタルサイネージ。これは完全なる装飾としての金網だ。
だんだん掃除への心配が募ってきた。
案内板。ちょっと触ってみると思いの外グラグラしていたので、金網デスマッチ! とかいってふざけると簡単にガラスを割ってしまいそう。
内照式になっている(淡く光っている)けど、電気配線はパイプの中を通っているのかな。しかし金網の世界観は崩しておらずクール。
そして近くでみると「ATM 」のフォントがかわいい。ちなみに、設置されているのは京都信用金庫のATMだ。テナントの開店祝いに寄せられた蘭にも京都信用金庫からのものがたくさんあって、関係の深さがみえる。
消火栓が壁と一体化してシュッとしている。
地下に降りると、映画館「アップリンク京都」だ。
ポスターが並ぶショーケースとネオンサインがかっこいい。
ポケモンたちがウイルス対策を推奨してくれている。今まで思ったことがなかったけど、ぬいぐるみっていいな??
それから写真を見返していて気づいたけど、ピカチュウがしてるのってアベノマスク…?
浮かれ写真。会社帰りに寄りたい!
以上のように、新・新風館ではシュッとした館内サインたちが一般的な商業施設やオフィスビルとは違った特別感を演出している。細部の気遣いや表示の攻めっぷり、そして潤沢であろう予算をひしひしと感じた。
建物をつくる際、サイン業者は二次請け三次請けになっており、施工も最後なので急な仕様変更や予算超過のしわ寄せを請けやすい。かなりしっかりした計画や志がないと、ちゃんとしたサインはつくれないのだ(と聞きました*1)。
シュッとした館内サインたちは、新風館に掛かったお金と手間を具現化している。それがビシビシ伝わってくるので興奮した。
コンセプトブックに解説があった
家に帰ってからコンセプトブック(無料配布していた)を眺めていると、なんとサインについても言及があった。木住野彰悟さんという方がデザインしているそうだ。
新風館の歴史的建造物を生かした「商業施設」と、アメリカからきた「新しいホテル」の2つの個性をサインで表現したいと考えました。空間の邪魔をせず、情報は目立たせるサインとして、建築としても使用されている銅を素材としたフェンスをベースに使用したサインをデザインしました。躯体をフェンスとすることで大きな盤面でも軽やかで見通しの良い空間を演出しています。またストリート感のある素材なので、繊細な加工をすることで上質感を担保しました。
やっぱり見通しは重要視していたんだな!表示面の大きさを確保しつつ空間の広がりを損ねない、画期的なアイデアだ。
そして言われてみれば、フェンスってかなりカジュアルな感じがする。そんな素材が高級ホテルやセレクトショップが立ち並ぶ館内にマッチしているのは”繊細な加工”を施しているからなんですね。しかも「お高くとまった」は回避する。フェンスすげえ!
別に思い入れはない、と思っていたけど好きになった
リニューアルした新風館。新型コロナの影響で当初4月だったオープン予定が延期になって、やっと今週オープンした。
閉館前は数回しか訪れたことがなくてあまり思い入れもなかったし、長いこと工事してるなーという印象だけが先行していたのだけど、行ってみたらワクワクする空間でしっかり好きになった。
しばらくはウイルス対策で人数制限(整理券配布)のうえ営業しているよう。
みなさんも、お立ち寄りの際はシュッとした館内サインにも注目してみてください。
浮かれ写真②。ギャラリースペースに展示されていたんだけど誰も写真撮ってなかった。#Shinpuhkanのハッシュタグ、ツイッターで検索してみたけどこの写真は1枚も出てこないぞ。*2