- 開場BGMが波の音。
- アルバム『Long Voyage』の再現公演ということで、曲順通りに。コロナ禍にいろんな人と出会いながら作ったという曲からはドキッさせる歌詞が続く。「仕事は飛んでしまったけど 密室のなか船旅は続く」「ダイヤモンドプリンセス」「悪いニュースばかりで 時は止まったまま」。3年前の春を思い出す。マスクが手に入らないとか謎に10万円だけ振り込まれたとか、決まってたライブが全部中止になったとか。ダイヤモンドプリンセス、ダイヤモンドプリンセスとリフレインされるたび、みんながそれぞれのショックを思い浮かべていたんだろう。おれたち大変な時代を耐えていたよなと思う。しかし口ずさんでみると、あの時期のこともやっと過去のものとして認識できるようになったことを実感する。ダイヤモンドプリンセス。
- バンドは豪華でありながら、ベースがめちゃくちゃ低いところにいたりして、やっぱり歌にフォーカスが合っている。『リトルメロディ』や『billion voices』が写真館で撮られた日の丸構図だとしたら、今回のアルバムは四隅までビシビシにピントが合った写真みたいに思える。ていうか、CDのジャケットを見比べると一目瞭然だ。ジャケってそういうもん。
- 後半で「Dogs & Bread」を演奏する前には、2年前に亡くなったという愛犬のエピソード。昨年死んだ実家の犬を思い出す。「楽しい犬がいなくなって、家が真っ暗になっちゃった」。実家を重ねる。「妹犬は海で魚を獲ってきたことがある」と言っていたけど本当かな。
- シリアスと暖かさが交互にやってきて、なんか手塚治虫の漫画を読んでいるような感覚。