songdelay

踊る!ディスコ室町のギター

魚をめぐる冒険

ライブで北海道に来ていて、せっかくなので寿司を食べてみたりしている。それで寿司を食べるたびに考えることだけど、寿司の値段とはいったいなんなのか。

今日は千歳に泊まるので、とりあえず宿の近くのお寿司屋さんに入って、上にぎり寿司というのを注文した。カウンターのお寿司屋さんの上にぎりは10貫1,980円である(うまい)。

奮発した気分だがまあこんなもんか、と思っているとお会計のとき女将さんに「実はこちらのミスで、お出ししたのは特上にぎりだったんです」と、ウフフって感じで告白された。お会計は変わらなかったけど2,480円の特上にぎりを食べていたのであった(ラッキー)。

もちろんめちゃうまかったんだが、しかしライブ前にリハの合間に食ったスーパーのパック寿司698円もそれなりに感動するレベルでうまくて、正直2,480円の特上にぎりと比べて1,782円ぶんの差があるかと考えると、ちょっとよくわからなくなってしまう。差がないというわけじゃなくて、差があるとは思うもののどこに差を感じているのかつかみかねるかんじ。

自分が激しく信頼を寄せている定食屋のから揚げ定食880円と比べるとどうだろう。脳にダイレクトに響く満足感という意味ではから揚げ定食が勝っているようにも思えるし、なんかええもん食ったなという充実感でいうと寿司2,480円の方が強い。

この差はいったいなんなのか。もちろん漁師さんたちが海にくり出して荒波の中から獲ってきてくれたお魚を新鮮なうちに運んで腕利きの大将の調理で食べていることを思うと、2,480円喜んでお支払いします! と思う。しかし、じゃあ農家が一生懸命育てた鶏肉をええ感じにカラッと揚げるのはなんでそんな安いのか? とも思う。不思議である。

どっちがいいとか優れてるとかじゃなくて、世の中のモノの値段というのは曖昧なもんだなという話。ちなみに札幌で行ったわれわれのライブのチケットは3,300円(別途ドリンク代600円)でありました。特上のにぎり寿司に負けないように頑張っています。