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踊る!ディスコ室町のギター

実家の犬とネギクル大阪の日記

◯11月12日(金)

夜に大阪でライブの予定があったので、昼間は実家に寄る。
いつでも帰れる距離とはいえ、ご時世柄もあってタイミングが作れておらず、そうこうしているあいだに犬が弱ってきていると報告を受けていた。

もう16歳になる柴犬である。そりゃあもうおじいさんですね。

最近はボケてしまって、毎晩夜通し吠えてしまうらしい。要介護状態。

なんとか、ちょっとでも長生きしていただきたいものあります。しかし久しぶりに会えて嬉しかった。

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我が家に来たときに僕が少年野球をやっていたので「球太」

それと実家に帰った理由のもう一つは、カメラのレンズを受け取ることだ。

両親はふたりともカメラメーカーに務めていたので、その当時に社販で買ったりしたらしいレンズがある。

アダプターを使えば今でも使える。ありがたく借り受けた。

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100-300mmの望遠レンズと一緒に、阪神タイガース特集の「Number」を渡された


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夜は堀江のライブハウスでライブ。

例の「シュウタネギと愉快なクルー」、通称ネギクルの案件。

実家から望遠レンズを持ってきているので、早速使っている(見返すと、無理やりな画角の写真が多い)。

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ネギくんと”マンドリンの仁”
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マンドリンの仁”はすぐに酒を飲みだすことで有名
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映像担当のクルー、ダンくん(6歳下に見えない)
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ライブ中のてらさん、300mm望遠のMFでなんとか撮ったらとんでもない表情をしていた


肝心のライブは、ここ数年でも見たことがないくらい盛り上がった。

メンバーも盛り上がる、お客も盛り上がる、メンバーも盛り上がる…の無限ループに突入して、最後にはもう何をやっても盛り上がるような、”沼” みたいな状態になった。

ごく稀にそういう日があって、ネギクルはそういう日を作れるバンドなのかもしれない。

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ステージ上手(かみて)から


盛り上がりすぎたメンバー(泥酔)により、帰りの車内で凄惨な事件が引き起こされましたが、その件に関しては書かないでおきます!



最近のライブ(ボロフェスタ、銭湯)

感染状況も落ち着いてきたりで、ライブの予定が急に増えてきた。

ボロフェスタ


踊る!ディスコ室町としては3ヶ月ぶりのライブ。前のエントリに書いたように、憧れのバンドと同じステージに立つことができるのが嬉しくて、楽しみにしていた日だ。

自分たちの出番を待つあいだ、他のバンドやアイドル*1のステージを見ていると、おれたちもこれからここで演奏するんやな〜と思ってちょっと緊張した。だって自分たちの出番の直前が、ソウル・フラワー・ユニオン…。

ライブの記憶は正直あんまりない(久しぶりすぎて必死だった)けど、お客さんがみんなニコニコしていて、思い思いに踊ってくれているのが見えて嬉しかった。

borofesta.jp


何回もスタジオに入って準備しようが、会場まで何時間かけて辿り着こうが、ステージにいるのはだいたい30分くらい。そして演奏しているあいだ、特にステージにいるあいだは、時間の感覚がおかしくなる。
あっという間、とよく言うけど、本当にそんな感じだ。予め決まっている(曲順とかコード進行とか)ことを頭で整理しながら、他のメンバーの演奏やお客さんのノリに瞬間的に、必死で反応していると、いつのまにか最後の曲が終わっている。

こう書いてみると、人生もそんな感じかもな、とか考えてしまう(飛躍した)。


翌日は、ぐったりしたまま勤務(在宅)してから、銭湯にいって回復を図りました。



人参湯(豊橋市

今週は水曜日が祝日で、その日にもライブがあった。

こっちは最近ネギくん*2とやっている、「シュウタネギと愉快なクルー」でのライブ。

最近よく鴨川やらカフェやらでライブをやっていて、今回は豊橋の銭湯・人蔘湯でのイベントにお呼ばれした。

人蔘湯は、廃業した銭湯を改修して復活させたところ。森、道、市場に出店で参加したときに来たことがあった。


お風呂リバーブ(といっても、お湯が張られていないので自然なエコー)のなかで演奏するのは不思議な感じ。

車で遠出するのも久しぶりだったし、出演者もお客さんもいい感じにリラックスしている空間にいられて気分がほぐれた。



そういえばボロフェスタの翌日は、くるりYouTubeチャンネルを眺めたりしていて、そのなかで岸田さん*3が言っていることが印象的だった。


「(パンデミック以降の音楽が)一般の市民ともっと距離が近く、生活に根ざして、商売じゃないもの、シェアするみたいな風にはなっていくんちゃうかなあと思って」


このトークは2020年4月のものだけど、「愉快なクルー」みたいな活動は、ある意味で1年前のこういった考えに対するアンサーにもなり得るような気がしている。



でかいフェスみたいな場だってもちろん残って欲しいけど、たとえば鴨川とか銭湯で、その日に集まれる仲間でライブができるような、そういう機会が増えていくのは、めちゃ楽しいことやと感じる。鴨川で練習していると、毎回たまたま居合わせた人に声をかけてもらったり拍手をもらったりするし、もし自分がクルーのメンバーじゃなかったとしても、ネギくんみたいな人が鴨川で歌っていたら、それに遭遇したい。京都はそういう街であってほしい(勝手ながら)。

ライブハウスは非日常を提供してきたわけやけど、もっと日常に近いところにも音楽があっていいと思うから(どっちもあって欲しい)。

*1:でんぱ組やBiSが出演していて、楽屋フロアですれ違ったりするとめっちゃ爽やかに挨拶してくれるので恐縮した

*2:ネギくんはちょっと前までバレーボウイズというイケてるバンドをやっていた人で、今はWANG GUNG BANDというイケイケなバンドで歌っている

*3:共演したしサン付けでも変じゃないよね

つながってると思う瞬間があって

今週末、31日(日)に行われる『ボロフェスタ2021』に出演する。

めちゃ豪華なメンバーのなかに自分のバンドも入っていて、特にくるりと出演順が前後になったことには思うところがある。

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なんでバンドやってるの?と聞かれることがある。

さすがに最近は少なくなったけど、大学を卒業するタイミングなんかは本当にしょっちゅう聞かれた。だいたいは「それで稼げるのか」みたいなことに興味がある(心配してくれている)ことが多いように思う。

基本的には、ほっとけ!と思う質問だけど、まあ大人なので、ある程度相手を納得させないといけない。

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自分でも、なんでバンドを続けているんだろう、と思うことはときどきあって、しばらくは言葉にできなかった。

そんな時期に、映画『桐島、部活やめるってよ』をみた。
そのラストシーンで、なぜ映画を撮っているのか聞かれた主人公の前田(神木隆之介)がそれに答えるセリフを聞いて、これだ!!と思ったのだった。

おれたちが好きな映画と、今自分たちが撮ってる映画がつながってると思う瞬間があって」(桐島、部活やめるってよ


バンドをやっていると、まさに「自分の好きな音楽と、今自分のやっている音楽がつながってると思う瞬間」を感じることがある。

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バンドをやるのは、総合的には楽しいことだ。けど、やっぱり時間もお金もかかるもので、「このままやってて大丈夫か」と思うことが無いといえば嘘になる。

だけど幸運なことに自分には、「自分の好きな音楽と、今自分のやっている音楽がつながってると思う瞬間」がたまにやってくる。

それはCDがタワレコに並ぶことだったりフジロックのステージだったりして、今回はイベントの共演者だそうだ。

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何回見てもすごい並びだ

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親の趣味で、よく自宅やカーステでくるりの曲が流れていた。

楽器を演奏するようになると曲をコピーして演奏したりしたし、くるりが出演しているのを目当てに磔磔*1のドキュメンタリー番組を見て、京都の大学にいってバンドをやろう!と決意したりした。

大学生になってからは、何度もライブを見た。レコーディングのために入ったスタジオで、メンバーを目撃した。身近なバンドのことを岸田繁がツイートしていて、それをやっかんだりした。

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イベントのタイムテーブルをみると(実力や人気で肩を並べたとはいえないにしても)自分のやっているバンドとくるりが同じ直線上に存在していることは、紛れもない事実なんだと実感できる。

そういう思えることが嬉しくて、バンドをやっているんじゃないかと思う。

もちろんそれがモチベーションの全てではないけど、そういうタイミングに嬉しい気持ちになってもいいやんね。

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今週末、そのライブがある。

まだチケット間に合う!ので、目撃しにきてください!

borofesta.jp

*1:京都のライブハウス

10代

夜、またネギくんに誘われて鴨川で練習。
毎回いろんな人が参加するクルーなんだけど、今日は初対面の10代(!)メンバーが来ていた。


ひととおり練習が終わって楽器を片付けていると、背中に(ツン)と感触がある。
誰かがぶつかったのかと思ってスルーしていると、また(ツン)。
振り返ると、10代男子がニコニコしながらこちらを見ていた。


「はじめまして、◯◯です。お名前聞いてもいいですか」。

(ツン)は意図的なものだった。その場にいる人に順番に挨拶をしているらしい。
とりあえず自己紹介をしていると、演奏のことについて聞かれる。

「スケールとか、ぜんぶ覚えてるんですか?」「アドリブとか、すごいなと思って」。

答えに詰まる。
質問に正面から回答するなら、僕の場合だいたいの曲はメジャーかマイナーのスケール*1を使ってピロピロ弾いているけど、たとえばミクソリディアンとかドリアンのようなスケールは全然使ったことがない。ので、「スケールをぜんぶ覚えている」状態にはない、ということになる。
ギターではCメジャーでもDメジャーでも、フレットをずらせば同じ運指(指の動き)で演奏できる。その点でも「ぜんぶ覚えている」とはちょっと違う気がする。


しかし、その場でこれを全部説明するのも変な気がしてしまって(実際ヘンだろう)、「いや〜全部メジャーで弾いてるだけやで〜〜」みたいなことを言って、あとは苦笑いで流してしまった。


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その後、彼ら(なんと他にも10代の子が数人いた。なんで?)を観察していると、SNSとか連絡先をガンガン交換している。

それ自体は大学とかでよく見た光景だと思うけど、自分が経験したり見てきたものよりも、もっと積極的なように思えた。なんというか、モジモジ感がないのだ。

その光景を見ていると、自分の好きなことを共有できる仲間に飢えているんじゃないかと感じた。
その気持ちが強いから、初対面でもとりあえずコミュニケーションを図ってくれたのだ。


彼らにとって今は大学1年の秋だけど、あるはずだったサークルの新歓や学校のオリエンテーションのたぐいは、全部スキップされてしまっているのだろう。
きっと”大人” と話すのも慣れていないはずだ*2

そんななかで、初対面の7つも8つも年上の僕に話しかけてくれていたのか。


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彼の質問は、少し変だった(と思う)。

ただ、質問にちゃんと答えられなかったことは、申し訳なかったような気がしてきた。

こういう考えでこういうふうに演奏してる、という内容をちゃんと伝えてあげればよかったのかもしれない。


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自分はコロナと無縁の大学生活を送って、会社員生活も数年やった。

それでも、初対面の人と正しくコミュニケーションが取れているかというと、全然そんなことはない。モジモジしてしまうのだ。


コロナ禍の大学生に文化の違いを感じたつもりが、単に自分が人見知りをしていただけだった。




*3

*1:特定の音階のこと、たとえばドレミファソラシドはCメジャー・スケールといったりします

*2:僕が大人かどうかは一考の余地があるけど、彼らから見れば十分に大人なのではないでしょうか

*3:ちなみに、ネギくんとやっているバンドはこんな感じです

2月22〜24日 東京遠征と中村佳穂のホール公演

◯2月12日
翌日に東京でライブのため、深夜に集合してレンタカーで夜走り。
集合場所のセブンイレブンでミキさんが新作のグミを買ってみんなに分けたときのおわちゃんの感想「電子たばこのフレーバーみたいな味ですね」がおかしかった。
このところいつも当日の朝に出発して夕方頃に到着するように移動していたが、今回は昼間のイベントなので久しぶりの深夜出発である。夜走りに備えて前日夜更かしして体内時計を狂わせておいたのと、昼間と違って空いている高速道路のおかげでドライブは快調で、休憩なしで足柄SAまで到達。
SAでは甘党のマルちゃんさんが足柄限定のクリームパンをゲットしていた。フードコートでは京都のベーシストしみちゃん(YOOKs、Gueなどのバンドで活動している)に遭遇。バンドマンはだいたい足柄SAで休憩するのだ。お互いの安全運転を誓い合って別れた。

足柄SAには銭湯が併設されているのでそこで休憩していくことが検討されたが、結局車の中で少し寝てから出発する案が採用され、シートをできるだけリクライニングする。小さい音量でオードリーのオールナイトニッポンを流していたが、オープニングトークの間に眠ってしまった。



◯2月13日
8時頃に起き出して、東京を目指す。いい天気だったので富士山が綺麗に見えた。左後方に見えていたので運転席のおわちゃんは見ることができず、「写真撮っといて後で見せて!」と叫んでいた。





新宿に到着して、マクドナルドで朝食。レジはめっちゃ並んでるように見えたが、実際はubereats配達員の列で、店内で食べるお客さんはあまり多くないようだった。
午前中にリハーサルを終え、12時半からイベントスタート。対バンのkroiはキーボードが加入してパワーアップしている。


普段ならリハーサルが始まるかどうかという時間帯に本番を迎えたので変な気分だったが、ライブは上々だった(と思う)。

会場のレッドクロスはちょっと変わっていて、オリジナルのギターアンプが置かれていた(大体どこのライブハウスにもジャズコーラスというアンプが置いてあり、僕はいつもこれを使っている)。音作りがちょっと心配だったが、使ってみると自然なドライブ感があって良い音。
トリのまちぶせも力強いライブをしていて、あっという間の昼イベントだった。14時半くらいには終わって撤収も早かった。

ライブ後は用事のあるクマ山さん、モチヅキさんと別れて東京観光。普段は夜のイベントが終わったらさっさと帰ってしまうので東京の街をうろつくのも新鮮だった。
ミキさんのリクエストで新宿の画材屋、マルちゃんさんのリクエストで神保町、僕の希望で新大久保のコリアンタウンにそれぞれ赴く。
神保町の古書店街は夜に到着したこともあって閉まっている店が多かったが、それでもその品揃えには度肝を抜かれた。特に音楽・芸能系の古雑誌を扱っている店では、ロッキンオンとかギターマガジンとかのバックナンバーが棚一杯に詰め込まれていて1日中見ていられそうだった。記念に1冊買って帰ろうとも思ったが、量が膨大すぎて選びきれないのと、綺麗にそろったバックナンバーから1冊だけ抜いてしまうことがなんとなく申し訳なく思ってしまって買えなかった。

新大久保はめちゃくちゃ混んでいて疲弊したが、目当のものが手に入った。先週見た「パラサイト」に登場した袋麺である。韓国食品のスーパーに山積みになっていた(めっちゃ売れてた)。




メンバーにも強めにプレゼンしたので、全員購入することになった。マルちゃんさんはここでも甘いもの(ハニーアーモンド)を購入。

帰り道も交代で運転。またも足柄SAに立ち寄り、今度は風呂に入る。休憩室で仮眠を取るが、空調が効きすぎて暑かったのと、連休中日で元気なキッズがドスドス走り回っているのがうるさくてあまり眠れなかった。
車内では井上陽水トリビュートを聴いた。豪華メンバーが揃っており聞き応えのあるアルバム。田島貴男のクレイジーラブが特によかった。

クレイジーラブ

クレイジーラブ

僕は浜松あたりから長篠あたりまで運転したところでダウンしてしまい、気絶している間に京都に到着した。すっかり明るくなっている。今回も安全に帰ってこられたことに感謝しつつ解散。



◯2月24日
自分のアパートに戻ってからも昼過ぎまで気絶。
なんとか荷物を整理して、中村佳穂のライブを見に行くために大阪へ向かうが、京都駅から逆方向の新快速に乗ってしまい、南草津まで運ばれてしまったところで疲れを実感する。
姫路行きの電車に乗り直し、車内で「サンケイホール アクセス JR大阪駅」と検索する。一番上に出てきたブログを手掛かりにホールまで走ると、なんとか1曲目を歌い出したあたりで到着できた。

久しぶりに見た佳穂さんのライブだが、演奏がめちゃくちゃレベルアップしていて圧倒される。
一緒にライブしたりしていた4,5年前は本番で演奏する曲も決めず、客席にいるバンドマンをステージにあげたりしたりする即興性の塊のようなライブをしていたが、このところはセットリストだけでなくライブの構成もしっかり決まっているらしい。今回のライブでは、いつものバンドメンバーでの1部・バイオリン(ベチコさん)やコーラス(colloid)のゲストを加えた2部の構成になっていた。
バンドサウンドは、ギターの西田さんがベース音を刻んだり、シンセベースをしっかり出していたりと、低音域が強化されているのが印象的。特に1部は上物も少なく、ミニマルなサウンドが心地よかった。
2部では、バイオリンと一緒に演奏しているのを初めてみて、佳穂さんの歌(声)ってバイオリンみたいなところがあるな、とぼんやり考えた。アタック弱めで入って高音方向に突っ切るときの感じとか。似てるかも。
「うたのげんざいち」というライブタイトルだったが、佳穂さんの歌はもちろん、それに呼応する楽器も歌っているようで、本当にこういう演奏ができる楽団は唯一無二なんじゃなかろうかと思う。


会場も巨大になって、ライブハウス常設の電子ピアノじゃなくホールのグランドピアノを弾き、ステージ上の人数もめっちゃ増えているけど、ひとりで「口うつしロマンス」を弾き語りするときの感じは前と同じで、ピアノ椅子に座るときに脚を組んでる姿とかも変わらないなーと思うとなぜか涙が出そうだった。
本当にいいライブだった。


終演後は一緒にいった友達や同じライブを見にきていた後輩とブリーゼタワー内のタイ料理屋へ。同級生の結婚の話題で盛り上がっているうちに料理を頼みすぎる。パッタイに砂糖をまぶすと美味しいということを教えてもらったのでタイ料理をより楽しめるようになった。

バンドの長距離移動中、車内ではどんな音楽が流れているのか

ドライブ中の音楽鑑賞は超たのしい。

特に低音のしっかり出るスピーカーを積んであるクルマを運転しながらデカイ音で音楽を聴いていると、クルマって音楽聴くためにあるのかなーなどと安直な感想を抱いてしまう。

とは言っても、僕は車を持っていない。普段車を運転するのは、仕事中にちょっと社用車に乗るときか、友達とレンタカーで遊びに行くときくらいだ。

 

しかし、数ヶ月に一度、嫌になるほど音楽を聴きながら長距離を走ることがある。

それは、僕がバンドマンだからだ。

僕は京都で「踊る!ディスコ室町」という6人組のファンクバンドをやっていて、大体2〜3ヶ月に1回のペースで東京にライブをしにいく。バンドはギターベース太鼓タンバリンなどの楽器、衣装、会場で販売するCDやTシャツと共に移動するので、必然的に車移動である。この車移動の間、僕らはずっと音楽を聴いている。このとき聴いている音楽については、特に公開してこなかったし、他のバンドが公開しているのも見たことがない。せっかくなのでこれを公開してみようと思います。

ちなみに、テレビの音楽番組にしょっちゅう出ているような人たちさておき、みなさんが知っているようなバンドも結構似たような感じで車移動していたりすると思う。同じような音楽聴いてたりするんだろうか。

移動中のツイート(京都から延々運転して富士山が見えたときは本当に気分がよくなる)

 

バンドの移動中に聴く音楽

京都→東京間の移動にかかる時間は通常片道7時間前後ゴールデンウィークなどの大型連休と重なったり、目的地が遠かったりする場合は最長で片道12時間。この長い移動時間中、タイムズでレンタルした8人乗りステップワゴンの車内では絶え間なく音楽がかかっている。

音楽を流すのは、だいたい助手席に座っている人。あと、起きている人。深夜に移動することもままあるので、必然的に運転手以外の生存者がDJの役割を担うことになる。

何度も長距離移動を重ねるうちに、聴く音楽にも傾向が現れ始めたので、移動の時系列と共にざっくりご紹介。

1. 出発してすぐ;DJ担当者のお気に入り曲

朝8時 京都駅集合出発。以前は前日の深夜に出発することも多かったけど、最近は朝一番に出発すれば昼過ぎのリハーサルに間に合うことに気がつきました。

だいたい始めは助手席のDJ担当者も元気いっぱい、ノリノリなのでお気に入りの曲を1曲ずつセレクトしてみんなに聴かせている。メンバーも反応して、これいいよね!とか、〇〇って曲もかっこいいよ、等の情報交換が発生する。

最近では、Vulfpeckとか。あとTom Mischのgeographyが出たときは聴いたかな。まだカッコつける余裕がある。

Back Pocket

Back Pocket

  • Vulfpeck
  • ファンク
  • ¥255

South of the River

South of the River

  • Tom Misch
  • エレクトロニック
  • ¥204

2. 高速に乗って1時間くらい;その日の共演バンドや制作の参考曲

だいたい高速に入ってから1時間もすればDJ担当者もみんなに聴かせたいお気に入り曲がなくなってきたり、飽きてきたりする。そこで登場するのが、その日のライブで共演するバンドの曲や自分たちの曲作りのヒントとなりそうな曲だ。

共演バンドに馴染みがある場合、みんなでその曲を歌ったり、やっぱりかっこええなー等の感想で盛り上がる。知らないバンドの場合は、Apple  musicやspotifyで再生回数上位の曲を聴き、〇〇が好きなんかな、ドラムめっちゃ上手いな、などと分析する。

また、制作のヒントになりそうな曲がある場合は車内でメンバーに共有される。「ここのベースがかっこいいからコピーしてきてー」「こういうラテン系のビートで曲作ったら面白いね」など、結構真面目に音楽を聴いて過ごす。

共演したことがあるバンドでよく聴くのはディープファン君。東京のバンドで、一緒にやるのをいつも楽しみにしている。Blueっていう曲はいつも車内で歌ってます。

Blue

Blue

  • ディープファン君
  • R&B/ソウル
  • ¥255

3. 高速走行3時間経過;Apple music、spotifyの自動再生

真面目タイムが終了し、ちょっと疲れてくる。DJもサボり気味になり、何かのアルバムを流しっぱなしにするか、Apple  musicやspotifyの自動再生モードが垂れ流される。

まあその日のセットリストを考えたり、到着後のスケジュールを確認してたりもするので、音楽は流れてるけど耳にはあんまり入っていないような状態。

4. 渋滞にハマる;イントロドン

だいたい新東名の最後の方、海老名SAを過ぎたあたりは渋滞している。いつも渋滞しているので構造的な問題があるんだと思う。バイクがよく事故っているので気をつけて欲しいと思う…

ロングドライブで疲れが溜まってきていることもあり、渋滞にハマってしまうとかなり消耗する。車内の空気が一気に最悪になる。

このサイアクな渋滞のなかで最近発明されたのはアプリゲームのイントロドン。一度ゴールデンウィークの渋滞に巻き込まれたとき、3〜4時間ぶっ通しでイントロドンに興じたことがあるが、大盛り上がりだった。うちのバンドは結構音楽の好みがバラバラなので、歌謡曲をバンバン答えるメンバーやB’zだけ絶対回答するメンバーがいて面白かった。

うたドン!

うたドン!

  • TOMO MUSIC,INC.
  • ゲーム
  • 無料

イントロじゃなくて曲の中途半端なところから始まるときもあって絶妙に回答しづらいのがまたたのしい。

渋滞中のようす。このときは6人乗りのハイエースで運転席助手席の間に座らねばならず大変だった。1列目3人2列目3人タイプの商用車には気を付けろ。

5. 東京到着;東京っぽい曲

首都高に入ると、「東京の曲聴こうやあ」と謎のノリが生まれるが、思いつく曲はだいたいベタな曲ばかりだ。その筆頭がくるりの東京。でもまあ東京で聴くとやっぱりよかったりする。

あと渋谷のライブのときに渋谷系フリッパーズギターとか)聴いたりするのもあった。

恋とマシンガン

恋とマシンガン

  • FLIPPER'S GUITAR
  • J-Pop
  • ¥153

6. 帰り道(夜走り);深夜ラジオ

ライブも終わっって、打ち上げにも顔を出したら、来た道をひたすら戻る。だいたい翌日朝にレンタカーを返却することが多いので、夜走りである。

だいたい走り始めてすぐはライブの余韻があってちょっと興奮気味だったりするが、すぐに疲れが襲ってくるため段々と無口になってくる。

そうなると車内BGMの選曲も億劫になってくるのか、最近は深夜ラジオを聴くことが多い。だいたいはradikoのタイムフリー機能でオールナイトニッポンを聴いている。三四郎霜降り明星のANNか、土曜深夜であればオードリーANNをリアルタイムで聴く。これは結構眠くならないし時間がすぐ経つような気がしておすすめです。

オードリーとオールナイトニッポン 死んでもやめんじゃねーぞ編 (扶桑社ムック)

オードリーとオールナイトニッポン 死んでもやめんじゃねーぞ編 (扶桑社ムック)

  • 作者:オードリー
  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売日: 2019/03/04
  • メディア: ムック
 

ラジオは寝たい人の耳にも比較的優しいので、眠たい後部座席と絶対に覚醒状態が求められるドライバーの共存が可能になる。

7. 京都到着;音楽聴いてない

明るくなったころに京都に到着。運転手以外はほとんどが気を失っており、もはや音楽どころではない。今日も安全運転で帰って来られたことに感謝しつつガソリンを満タンにして、レンタカーを返却します。お疲れ様でした。

 

その他;お気に入り曲とか

無事京都に帰ってきたけど帰り道に入ったあたりで車内音楽の紹介じゃなくなってしまったので、僕が運転中によく聴いている曲も挙げておく。

個人的に外せないのは奥田民生。CAR SONGS OF THE YEARはやっぱりドライブに欠かせない。免許取るまではこのアルバムを流しながら運転するのが夢だった。あとPUFFYドライブにはエイトビートが合う。

イージュー★ライダー

イージュー★ライダー

  • 奥田 民生
  • ロック
  • ¥255

渚にまつわるエトセトラ

渚にまつわるエトセトラ

コンスタントに東京へ行くようになった頃に何度か共演した恋する円盤というバンドの曲は今でもたまに流す。結構好きなんだけど復活しないかな。戸山さんのギター好きだった。

テイクディスワルツ

テイクディスワルツ

  • 恋する円盤
  • ロック
  • ¥255

あとは博多にライブに行ったとき、快晴の関門海峡を渡りながら聴いたRIDE ON TIMEは最高だったなー。ちなみに京都から博多までは10時間くらいかかった記憶がある。深夜の山陽道を散々走ってクタクタだったところに海が現れたので山下達郎神の歌声がかなり染みた。こういうふうに景色とセットで覚えている曲はわりとあって、2016年にフジロックに出演したときは新潟の山道をグリグリ走りながら聴いたガソリンガタリンなんかも状況とマッチしていたのを覚えている。

ガソリンガタリン

ガソリンガタリン

  • 奥田 民生
  • ロック
  • ¥250

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以上が、バンドの車移動のようすとそのときに聴いている曲の一部始終である。

我々レベルのバンドって本当に往復20時間くらい車に乗って演奏時間は30分、みたいなことがザラなのですよ。遠くから来たバンドに出会ったときには労ってあげるとまあまあ本意気で喜ばれることかと思います。

しかし、移動はつらいけど、一方でメンバーと一緒に音楽をずーっと聴くこともなかなか無いので、わりと楽しい遠征ライフを送っております。

みなさんも運転中に聴いて楽しい曲があれば教えてください。それから、同業者の皆様は安全運転で参りましょう。

ちなみに今月も3連休に東京へライブしに行きますのでよかったらチェックしてみてください。たぶん上記のような音楽を聴きながらレンタカーを飛ばすことになるでしょう。

 

カエライフ×はてなブログ 特別お題キャンペーン #ドライブと音楽

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by ホンダアクセス