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踊る!ディスコ室町のギター

コゲてるものはうまい

うまいバナナトースト

京都の名物コーヒー店、KAFE工船に行った。チェンマイに行ってから自分の中でコーヒーブームが再燃して、タイ現地の農家から買った生豆を家で焙煎しまくっているが、たまにはプロの豆も体験したくなったのである。

注文したのはパプアニューギニアのミディアム(中ヤキ)と、バナナトースト。コーヒーはこってり・あっさりを選べて、同じ量の豆からの抽出でこってりだと90cc、あっさりだと180ccが提供される。たしか前回は大学卒業間近に行ったので7年ぶりの訪問であるが、前もこんなシステムだったっけ? と思う。7年前のことが全く思い出せない。

こってりを注文すると、コーヒーのカップと別で「濃度調整用のコーヒー」(それだけで飲んでみたら、コーヒーの香りがついたお湯という感じだった)が入った急須も渡された。濃すぎたらこれで調整してください、とのこと。実際、ちょっと濃いなと感じたのですこし薄めて飲んでみるとちょうどよくなった。うまい。家で淹れてるコーヒーも濃いなと思うことがあったけど、薄めてもいいのか。薄めて飲むというのはもうエスプレッソに近い。ドリップなのにすごいことだ。

バナナトーストもめちゃくちゃうまかった。トースターから出したあとにバーナーでカラメルが焦がしてあって、まだらのカリカリ層が強烈に甘い。そしてバナナもそれに負けじと甘い。添えられたサワークリームをつけると後味が爽やかになって全然飽きない。濃いコーヒーの苦みも際立つ。いやー久しぶりに食べ物で感動した。

コーヒーも焦がしの技だし、キャラメリゼもまた焦がしを味わうものであった。ちょうどいい焦げってなんでこんなにうまいと感じるんだろうなあ。焚き火で肉を焼いてた時代に、焦げてるくらいのが安全で、それの名残だったりするんだろうか。それがコーヒーとかキャラメリゼにも当てはまるのかはわからないけど。

余談だけど焦げといえば、今日公開されたデイリーポータルZの記事に焦げたタオルを登場させていた。食べ物じゃなくて物体が焦げている写真を見ると本能的に危機を感じるのか、一部読者から「危険である」という趣旨のご意見をいただいていますが、大人なんだから大丈夫であります。
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