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踊る!ディスコ室町のギター

今週読んだ本

今週は記事の締め切りがあったりZINEの発売に向けた作業があったりして、小忙しく過ごしていた。しかし合間に本も読んでいる。読まないとやってられないよ!


◯わしらは怪しい雑魚釣り隊 サバダバ サバダバ篇(椎名誠
釣り雑誌に連載されていたエッセイを集めたもの。椎名氏を隊長に結成された「雑魚釣り隊」で毎月海辺にキャンプに出かけている。夜は焚き火を囲んでポリタンクを叩いてアフリカふうに「そばやそばやそばや」*1とやっているらしい。うらやましすぎる。ひたすら「いいなー」と思いながら読んだ。
寝るまえにチビチビ読むのが幸せな本である。おれも仲間と一緒にキャンプや釣りに出かけて、うまいサバやうまいカツオを食べたい!


◯ホス狂い―歌舞伎町ネバーランドで女たちは今日も踊る(宇都宮直子)
新宿・歌舞伎町でホストに入れ込む「ホス狂い」への取材ルポ。月に何百万円も使う・使わさせるとか、お互いの家を行ったり来たりする営業とか、ちょっと理解が追いつかない事態が多い。

ホストクラブに通い詰める人たちのあいだではめちゃくちゃにお金を使うことが「頑張る」と表現されていて、色々やばい部分が多いのだけどこれが一番やばい。ホストクラブ以外でも推しビジネスって全部この構造(「頑張る」=お金を使う)になっていて、その頂点に歌舞伎町のホストクラブがあるのだなあと思った。マネーは便利だが、それによって豊かになるか貧しくなるかは何と交換するかによる。大小さまざまなネバーランドがあるが、いつかは卒業しないといけないのである。

いろいろ理解できないと思いながらも、自分が知らないダーティな世界を垣間見るようでおもしろく読んでしまった。初期の『ウシジマくん』を読んでいるときの感覚に近いんだけど、これって一種のダークツーリズム的な面白さなのかなあ。だとしたらおもしろく読んでしまっていいものかわからない。