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踊る!ディスコ室町のギター

君は君の鴨川のランナーになれ

ライザップがやってるジムのちっさい版があって、最近は馴染みのある場所でも見かけるようになった。コンビニの跡地に入っていて、すりガラス越しにルームランナーで走ってる人が見えるやつ。

あれを見るたびに思うんやけど、ちょっと行ったら鴨川あるやん。なんで鴨川があるのに、わざわざカネ払ってライザップのちっさい版の、アクリル板に挟まれたルームランナーで走ってんの??

いろんな事情もあるやろうし、個人の主義の問題もあるやろうからこんなこと言って悪い気もするんやけど、わたしはあれを通りすがりに見るだけでも、めっちゃ恥ずかしい気持ちになってくる。だってあれに通ってる人たちって、デスクワークかなにか、ホワイトカラーの仕事をしながらどんどん運動不足になっていって、それを解消するために、わざわざそこで稼いだカネを払って、あのちっさいアクリル板の仕切りのなかで、ネズミみたいに走ってるわけでしょう。どうしようもないやん。そんなん耐えられへんねんけど。しかも、ちょっと行ったら鴨川あるし。家から遠いんかしらんけど、どうせ走るんやから、走って行ったらどうやねん。

わたしも別にずっと鴨川で走ってるわけじゃなくて、鴨川で走るようになってから1年くらいのペーペーやけど、でもやっぱり鴨川で走るのって気持ちいいし、楽しいと思う。陸上部の高校生とか、フルマラソン走ってそうなおっちゃんとかに抜かされて、やっぱりめちゃくちゃ速いなーと思ったり、三条らへんでいちゃついてるカップルみてやってるなーと思ったり、鹿ってけっこう下流まで来てるんやなーとか思ったり。最近やと、夏至ってこんなに遅くまで明るいんやなーとか、そういうのもある。観光の人がうれしそうに写真撮ったりしてるのもなんかいいと思う。しかもタダやで。

外で走ったら暑いやんって、朝とか夕方に走ったらいいやん。だいたい、サウナやったらアホみたいに体温上がるまで入ってるやん。鴨川で走って汗だくになって、帰って水のシャワーでカラダ冷やすときも相当気持ちいいと思うんやけど、それはちがうんかな。

鴨川鴨川って言ったけど、べつに本当の鴨川に限った話じゃなくて、淀川でも大和川でも木津川でも、それぞれ鴨川に準じたよさげなスペースで走ったらよろしいやん。京都やったら御所でも二条城でもいいし。

家から行ける範囲にそういう場所がないんやったら、次の引っ越しのときにはよく考えたほうがいいと思う。駅徒歩何分かばっかり気にしてたらあかんやろな。

bookclub.kodansha.co.jp*1

*1:『鴨川ランナー』はそういう本ではない