ブロック塀をハンマーで殴って、文字通りブチ壊す(ブッて、壊す!)という珍しいイベントがあり、神戸まで出かけてまいりました。
イベントはナリワイの伊藤洋志さんが主催しているもので、「ブロック塀ハンマー解体協会」*1という楽しげな名前の集まりだ。
【告知】3/27-28に神戸市兵庫区で「イドコロをつくる乱世で正気を失わないための暮らし方」(東京書籍)出版イベントとしてブロック塀を解体するイベントを開催します。イベント内容が正気かどうかはおいといて、人力でブロック塀は壊せます。それを実感していただきたい。https://t.co/FfyznGWQ58
— 伊藤洋志/Ito Hiroshi (@marugame) March 18, 2021
10時に集合して、集まった参加者の自己紹介。
「近くにバッティングセンターがないので、助かります!」という素晴らしいコメントも飛び出す。
ハンマーの使い方について軽くレクチャーを受けると、早速作業に取り掛かる。
ハンマーは重いが、重力を使って振り下ろすことができるのでムキムキでなくても扱える。
ブロックは真ん中が空洞になっている。そこを目掛けてハンマーを振り下ろすと、おもしろいようにボロボロ崩れる。ストリートファイターのボーナスステージみたいな気分である。
これまで、ブロック塀というものに対して何の疑問もなく接してきたけど、思った以上にもろい。こんな簡単に崩れるのか!
そして、その下敷きになったりすると死ぬ。特に狭い路地なんかでは、逃げる隙間もなかったりするだろう。
高いところにあるやつも、位置エネルギーが貯まっており、頭にヒットすると大ダメージを受ける。めっちゃ危険だ。
そして我が物顔で鎮座しておられるブロック塀様であるが、結局のところ、彼らは何も守っていない。
別にブロック塀があったところで、猫は飛び越えてくるし、ドロボウさんはむしろ目立たなくてラッキーくらいに思っているかもしれない。
それに、何も守っていないだけならともかく、物理的に邪魔である。
景色は見えなくなるし、風が通らなくてジメジメする。ダンゴムシやナメクジも湧く。
一方、ブロック塀を撤去するだけで、有効活用できる空間が増える。ちょっと腰掛ける場所ができたり、プランターを置けば家庭菜園もできるだろう。
自分は年度末の鬱憤をブロック塀にぶつけるために参加したが、当然そこに在り続けると思い込んでいたものを自分の手でブチ壊すと、相当な爽快感がある。なんとなく、凝り固まった状況は、文字通り打破できる!みたいな自信にもつながった。それくらいの効果がある。
それに、街中のブロック塀が見えるようになった。普段意識していなかっただけで、いっぱいあるのだ。こいつらも、やろうと思えばやれる(壊せる)と思えば、世界はだいぶ違ってみえる。
ブロック塀ハンマー解体協会では、ぶち壊したいブロック塀を募集している。業者さんに解体してもらうのに比べると、だいぶん格安で破壊してくれる(と思う)し、みんなでワイワイとハンマーを振るのも楽しい作業だ。
神戸市では、撤去後に生垣化するのも助成される!
神戸市危険ブロック塀等撤去助成事業
— 伊藤洋志/Ito Hiroshi (@marugame) March 29, 2021
”地震に強い安全安心なまちづくりを推進していくため、地震で倒壊する恐れのある危険なブロック塀等の撤去における助成制度を実施しています。また、危険なブロック塀等の撤去に伴い生垣化や開放的な庭づくりへの助成制度も行っています”https://t.co/xCdl1sRaRR
地震や台風の二次被害を防止する意味でも、リモートワークでなまりきった体に喝をいれる意味でも、なんにせよ有意義な活動である。
今のところ2年に1回程度の開催頻度らしいけど、オススメのイベントです!